ダブルライセンス ペースメーカも人工透析も医療は黒く輝

色々あったことを、書きまとめる・・・とりとめのないブログです。 医療従事者には役に立つ・・・ことはないかもしれません・・・。 立つかもしれません。 看護専門学校→看護師→透析病院→臨床工学技士専門学校→臨床工学技士→元の透析病院(看護師として)→今の病院(臨床工学技士 として。)

ペースメーカチェックできません~ペースメーカチェックの操作ミスで心臓の心拍を止めた話。

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私が今の病院に入職したころ、

ペースメーカチェックは

室長しかできず、

室長がいない時は

外来のペースメーカチェックは

業者さんにやってもらっていました。

室長はその当時

やる気があまりなく

有休も公休もたまりにたまっていたために

ほとんど

病院に出勤しないことが多かったです。

そして、

業者さんに頼んでいるということは

業者さんの予定が合わないこともあって

長く患者さん待たせることもあったり、

本当に冷や冷やもんでした。

私は一人でできないのにもかかわらず

対応しようとしたことが

何度もあります。

室長は

いつでも呼んでいいよ

と口では言いますが

私は気が引けて、気が引けて

そんなに気軽には

呼べませんでした。

業者さんに電話で聞きながら

ペースメーカチェックをすることもありました。

ペースメーカチェックの会社は全部で5社。

メドトロニック、ライフライン、セントジュードメディカル、

ガイダント、バイオトロニックです。

私が勤める病院では

その当時は、バイオトロニックを除く

4社のプログラマーがありました。

ペースメーカーはそれぞれ

自分の会社のプログラマーじゃないと

反応してくれません。

それぞれの

ペースメーカは

それぞれのプログラマー

それぞれ画面が違い、

やることは一緒でも

操作は違うんです。

そして、モードやパラメータの名称も

違うこともあります。

私は

ある時、

手術に立ち会ってペースメーカチェックをする時

心拍を止めてしまったことがあります。

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それは、短い時間でしたが

とても

それはもうとても

心に

記憶に

恐怖と

驚きと

衝撃を与えた出来事でした。

ペースメーカチェックは

知らない人がするもんじゃない・・・。

そう刻み込んだ出来事でした。

どうしてそんなことが起こったか。

チェックを実際にする人には

不思議かもしれないです。

それは、なぜ起こったかというと

そのメーカーのプログラマーのチェック画面には

一時停止ボタンがついていたからです。

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終了ボタンと一時停止ボタンを

押し間違いました。

他のメーカーはついていないんですよね。

今は新しい画面になったので

その画面を見ることは

少なくなったと思います。

 

ペースメーカチェックで

閾値検査というのがあります。

説明を聞いたら

簡単じゃんって思うかもしれないですね。

閾値検査っていうのは

ペースメーカが

どのくらいの電気で刺激すればいいか、

というのを調べる検査です。

もっといえば、

何ボルトからの刺激には心臓の筋肉が反応して

何ボルトから心臓の筋肉は反応しないんだろう、

というのを見るんです。

たとえば、

1.5Vで心臓が反応する。

1.25Vで反応する

1.0Vで反応する

0.75Vで反応しない。

そしたら、閾値は1.0Vです。

この、反応するかしないかは

心電図で見ています。

全く自分で心臓が打てない場合、

ペースメーカの刺激する電圧が

心臓の筋肉が反応しないところまで小さくなると・・・

(例でいうと0.75V)

心電図は真っ平らになります。

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テレビのドリフとか、志村けんとかのコントとかで見る

ピーーーーー

ご臨終です、

みたいな波形です。

 

自分で打てる心臓は

心臓が反応しないところまで電圧が落ちると

ペースメーカの幅が、

機械の打つ幅広い波形から

人間らしい細い波形に変わります。

ペースメーカの波形から

自分の波形に戻ったっていうことです。

 

私は

この、電圧が落ちたところで

終了ではなく

一時停止を押してしまいました。

手術に入った先生は驚いていました。

「お?おお、いま5秒くらい止まったぞ。」

患者さんは

「お?おお~。今のなんだったんだろ。なんか、すごい気持ちよかった。

 もう一回やってもらえないだろうか。」

と言っていました。

私はもう、ドキドキで・・・。

謝ることしかできませんでした。

患者さんには

もう一回、もう一回と何度も言われましたが

それどころではなく、

その場を一刻も去りたかった。

私には、忘れられない貴重で心の痛い体験でした。

 

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