ダブルライセンス ペースメーカも人工透析も医療は黒く輝

色々あったことを、書きまとめる・・・とりとめのないブログです。 医療従事者には役に立つ・・・ことはないかもしれません・・・。 立つかもしれません。 看護専門学校→看護師→透析病院→臨床工学技士専門学校→臨床工学技士→元の透析病院(看護師として)→今の病院(臨床工学技士 として。)

「透析中止判断は間違っていない」万波医師の見解の記事を読んで、移植件数が日本では増えていないということを知った。

クリックお願いします にほんブログ村 病気ブログ 人工透析へ
にほんブログ村

f:id:yawatakomaginu:20190324235652p:plain


Yahoo!ニュースで

3月18日発信の福生病院「透析中止判断」は間違っていない 万波医師の見解

という記事があります。

福生病院の腎臓病患者44歳女性の透析中止判断を選択して死亡した問題で

担当の外科医への批判が強まっていることを取り上げています。

 そして、患者のためによかれと考えた行為で批判を浴びたという点で

似ている過去の問題として病気腎臓移植問題を挙げています。

 病気腎臓移植問題は2006年に社会問題となった問題です。

日本に腎臓移植のドナーが非常に少ない現状から、腎臓移植のゴッドハンドと呼ばれる

外科医 万波誠(宇和島徳州会病院泌尿器科部長)らが、

ガン患者から摘出した腎臓からガン細胞を除去して

他の腎臓病患者に移植していました。

それが発覚して「悪魔の医師」と批判を浴びたようです。

 

 今の日本の人工透析の現状についてどう考えるかを万波氏から話を聞き、

日本の腎臓病治療のあり方を、問題提起している・・・

そんな記事だと思います。違ったら、ごめんなさい。

 

この記事の中で移植手術の件数が

日本では10年前とほとんど変わっていない、ということに驚きました。

 

「諸外国では移植手術の件数がどんどん増えている。しかし、日本では透析患者ばかり増え、移植の数は10年前とほとんど変わっていない。理由は行政のシステムや法整備の違いとしか言いようがない。外国ではドナーを増やし、移植を推進しているが、日本は『透析でいいじゃないか』で止まり、患者は『死ぬよりいい』と我慢させられている。中には、透析の苦しみから逃れるために、海外に行って移植手術を受ける人がかなりいる。これが現実です」

 2006年当時、厚労省は万波氏の処分を検討したが、患者たちから万波氏を擁護する運動が広がり、責任を問われることはなかった。それから11年が過ぎた2017年10月、厚労省は病気腎移植(修復腎移植)を「先進医療」として認める決定をしている。

 今回の福生病院の問題では、結果として「患者を死に至らしめた」ことに批判が集中した。だが、そうした外科医の「医の倫理」を糾弾するばかりでは「透析に苦しむ患者を救う」という「医の役割」が蔑ろにされている現状から目を背けることになりはしないか。

 透析でしか生きるための選択肢が与えられていない日本の腎臓病治療のあり方を根本から考え直すべき──万波氏は、そう問いかけている。

福生病院「透析中止判断」は間違っていない 万波医師の見解(NEWS ポストセブン) - Yahoo!ニュースより引用。

 

腎移植の件数は

どんなもんなのかな・・・と思い調べてみると

2017年では(全国で) 

      生体腎 1544件  献腎(心停止)65件   献腎(脳死)133件

2016年では(全国で) 

      生体腎 1471件  献腎(心停止)61件   献腎(脳死)166件

2015年では(全国で) 

      生体腎 1494件  献腎(心停止)63件   献腎(脳死)104件

2014年では(全国で) 

      生体腎 1471件  献腎(心停止)42件   献腎(脳死)85件

 

 2012年では(全国で) 

      生体腎 1417件  献腎(心停止)116件   献腎(脳死)77件

腎移植実施施設リスト (件数) | MediPress腎移植参照。

 

2012年以前のものは見られなかったが、

確かにおおよそ、それほど数に変化はありません。

 

そして、ドナーが少ないということも

生体腎の数からすると、少ないかも知れないですね。

 

 私の勤めている病院でも

月に数件、腎移植を行っていますが

私が知ってる限り

身内からの提供による移植が100%だったと思います。

そのまま記事の文章を受け取ると

人工透析に甘んじていて

腎移植の推進を行っていないのが日本の悪いところなんですね。

そもそも、人工透析を公費負担をしている国は

日本が唯一の国なので

他の国とは感覚が違うかもしれません。

アメリカの腎臓移植の件数は15000件(NPO法人 腎臓サポート協会データ参照)

なので、日本の10倍くらいの件数です。

日本だと、移植は珍しいですが

海外だと人工透析は移植までのつなぎみたいな位置づけなので

移植自体は珍しくない、ありふれた治療らしいです。

 

再生腎臓云々の前に

実は、やれることはまだまだ

あるんですね。

でも・・・

それが

行政のシステムや法整備の問題だとすると

それを変えようとしないのは

誰なんでしょうか。

というか、どうしたら変えられるのか、

私には検討もつきません。

 

透析以外の生きる道は

これからの日本に作り出すことはできるんでしょうか。

病気腎移植を先進医療として国が認めたにしては

その治療を頻繁におこなっているという話は聞いたことがありません。

人工透析を行うだけで成り立っている病院の医療は

健全なのか、ちょっとわからなくなることがあります。

勿論、人工透析によって

支えられて生活している方がいるのは事実ですし、

感謝している方もいらっしゃいます。

 でも、透析医療の目指している方向は

再生腎臓や腎移植ではないとすると

どこに向かっているのでしょうか。

 良い透析を目指すのはもちろんとして、

病院経営のことだけでなく

患者さんを苦しみから解放できるような、

そんなものがその先にあれば、いいなと思います。

 

 

ブロトピ:はてなブログの更新報告♪ ブロトピ:今日のブログ更新 ブロトピ:アクセスアップのお手伝い!ブロサーあんてなにあなたも入会してみないか!