透析が全てだったあの頃・・・刑事さんにお世話になりました・・・・。
これは、・・・昔々あるところのお話です。
ある透析患者さんが、病院に来なくなりました。1回だけではなく、2回連続だったので、これはおかしいな・・・という話になり、自分と事務員さん二人で様子を見に行きました。
その前に、その人の彼氏に連絡を取ったのですが、連絡が取れませんでした。
その患者さんの部屋は、行ったら鍵が閉まっていたために管理人さんを呼んで鍵を開けてもらいました。
ドアを開けてみると、中からはテレビの音・・・電気が昼間なのについていて・・・病院やら、若い彼氏やらから電話が鳴り続けていました。
それは、異様な光景でした・・・
そこには、おそらく夜のままの状態が、ありありと映し出されていました。
そして、事務員さんが「ああっ」って、声を上げました。管理人さんと私と事務員さんが見た先には人が倒れていました。
冷たくなった透析患者さんが・・・・。
管理人さんは警察を呼びました。そして、刑事さんが来ました。
それで、刑事さんから事情聴取を受けました。私は高カリウム血症が原因なのかと思って・・・というか、透析が医療の全てだった自分には、それしか、思いつきませんでした。
刑事さんに・・・高カリウム血症が原因でなくなったのだという内容を何度も説明しました。死亡診断をつけなくてはいけなくて、その時勤めていた病院の先生がつけました。高カリウム血症と・・・
でも、今思えば、苦しそうに外に這い出ようとしていた感じから見ても、高カリウム血症ではなかったな・・・って思います。
高カリウム血症は心地よいそうですから・・・
心臓のことを勉強した今は、あれは心臓の疾患で、きっと、冠攣縮性狭心症で、それに伴う虚血が原因ではなかったのかな、と・・・その、私は思ったのでした。